春の遠足(特別号)

on 6月 24日, 2019

 気持ちの良い春の陽ざしの中、年少児は年長児に手をつないでもらい、年中児は、目的地を目指そうと堅く信じ合って仲間同士手をつなぎ、保護者の皆さんに見送られ、中島公園に出発しました。要所要所に、教師が付きました。私は、一番後ろを歩きました。気が付くと、車道側を年長児が歩いていました。信号を渡ると、反対の手につなぎ直し、やはり、年長児が車道側におり、我が子たちの心配りに感心しました。小さい子たちは、お兄さんやお姉さんに守られて安心して歩いていました。
年少児は、神社のあたりの自然を楽しみました。年中児は、バラの園の芝生の広場で、仲間意識を感じながら、自然の中で気が付いたことや、発見したことを伝え合い、のびのびと体を動かして遊ぶことができました。年長児は、中島公園を一周しました。途中、小川に出合う度、立ち止まり、冒険をして川に落ち、それでもへっちゃらで歩みを進めるといった感じでした。「結構な距離だったけど、大変でなかった?」と、まり子先生に聞きましたが、「大丈夫でしたよ」と、軽く返事が返ってきました。でも、翌日は足が重そうでした(笑)。
お昼を食べ終わり、楽しい時間はまだまだ続きました。その後もひとしきり遊び、帰る頃には、年少児はヘトヘトでした。年長児にバス停まで、連れて行ってもらって、別れの時間となりました。雷が鳴りました。幼稚園の方は真っ暗な雲が広がっています。15分もすれば大雨が来ることは、経験から予想できました。年中組と年長組で手をつなぎ直し、少し急ぎ足で幼稚園を目指しました。「そろそろ降るぞ」と言ったとたん、大雨が降り出しました。子どもたちは、「さかえ先生が、そんなこと言ったから降り出したんだよー」と言い出し、みんなで大笑いしました。少し先のガレージに避難しました。「あまやどりって言うんだよ」と話していると、近くの方がタオルをもって駆けつけてくださいました。「拭いてください。使ってください」と言って、去って行かれました。
私は、リュックに、30ℓのごみ袋を持っていたことに気が付きました。カッパのない子に、頭だけ穴をあけてかぶせ、カッパの代わりにしました。それを見て、近くの方が袋をくださいました。歩く道の途中で、会社の窓を開けて、「入って休んでいいよ」と声をかけてくださったり、施設のバスを提供しようとしてくださったりしました。私たちは、雲の動きを見ながら、いたって愉快にその時間を楽しみました。何より、ずぶ濡れの彩花先生は、「楽しいねー、ワッハッハッハ!」と、何度も何度も言いながら笑っていました。子どもたちは、そんな彩花先生を見て、もっと楽しい気分になりました。
 
広い野原に一人ぼっちなんてなんて 高い山に一人ぼっちなんてなんて
そんな気持ちもあるでしょう 
大丈夫 大丈夫 みんながいれば  大丈夫 大丈夫 みんながいれば 
助け合い 励まし合い 支え合い 喜び合い
どんなことも越えられるみんながいれば  みんながいれば みんながいれば

 

子どもたちは、雨に打たれながら、今みんなで歌い合っている歌を歌い出しました。通りすがりの方が、笑っています。そうでしょうとも、こんな時に、「大丈夫、大丈夫」とご機嫌で歌っているのですから・・・。やっと園についた時も、大降りでした。お母さんたちが園庭で待っていてくださり、ほっとしました。彩花先生が、雨に負けないで歩いてきたことを拍手しました。そして、大きな声でお祈りをしました。子どもたちも、土砂降りの中、感謝のお祈りをしました。忘れられない遠足になりました。

翌日、全学年が一つに集まり、行けなかった子も一緒に、遠足を振り返ってみました。子どもたちは、楽しかったことが一番でしたが、タオルを貸してくださった方も、声をかけてくださった方も、ビニール袋をくださった方も、「愛だ」と言いました。
「花の日こどもの日礼拝」に向けて、私たちは一人では生きていけない、支え合って、愛を分け合って生きていこう、愛を分けてあげられる子どもになろうと話してきましたから、子どもたちに、今回の出来事が響いているのだ、と感じました。
一人の年長の子が、ずぶ濡れのリュックサックを幼稚園に忘れて帰ってしまいました。幼稚園で着替えているうちに、忘れてしまったのでしょう。中を見ると、妹の水筒と、年少児が食べたおやつの袋(名前入り)がまとめて入っていました。豪華な花は目立ちますし、いい香りがします。しかし、目立たないけれど、しっかり大地に根差し、踏まれても立ち上がり、愛らしく咲くヒメジオンのような花もあります。この子がそんな花のように思えて、とても愛おしく思いました。
春の遠足に、このようなことがあったことをお伝えします。