お母さんも子どもも、私は私でいい!(2014/11/28 No9)

on 11月 30日, 2014

前回のお便りを見て下さった方は、この見出しにお気づきでしょうか。「そのように感じられる活動をしていきたい」と書きました。生活発表会へ向かう活動の中で、一人一人に、またそれぞれのストーリーが生まれ、様々な思いを自分の力にした当日の姿がありました。劇ごっこの発表に感動したお母さんが大勢おりました。子どもたちも、劇ごっこをする中で、「私は私でいいんだ。二人といない大事な自分。みんなと違っていいんだ」という思いを心に刻み、自信にしていったように感じました。

他には、自分のやりたいものを選択し、それぞれの場所に分かれ、準備をしました。「先生、やるだけやってみる」「がんばったら、できるもんだよ」「泣いたって、がんばる自分は消えないよ」「私がどんなに上手になったか、今は見せられない。もっとすごくなってから」「私は、私ががんばるの」「私は、こひつじ幼稚園の私が好き」「私が風邪で休むと、みんなが悲しむ」「今、私の心が喜んでる。チャンスは今」「今を逃さない」「俺は、ここにいる。大丈夫」・・・これらは、子どもたちのさりげない日常に聞かれる言葉です。これらの言葉から、子どもたちがどのような心境の中にいるのかを想像してみて下さい。それは、頑張りがいのある、または、自分の存在価値をしっかりと理解して、自信をもって目的に向かえる生活・・・、そんな想像が湧き出てくるのは私だけでしょうか。

発表会の感想をありがとうございました。お母さん方の感想には、一年前からの成長や、運動会からの成長、学級の成長等、様々な角度からの感想がありました。いずれにしても、丁寧に子どもの心の成長を見て下さり、喜んで下さり、私たち教師にとっては、これ以上の喜びはありません。

先日、クリスマスプレゼント作りの説明をさせていただいた折り、フリーマーケットでの様子や、今の遊びのことをお話させていただきました。私たち教師は、子どもの瞳のキラキラには慣れているのですが、お母さん方のオメメも、嬉しそうにキラキラしてると感じました。その様子から、お母さんも子どもの成長を確信しながら、子どもの何を大事にしたらいいのかをしっかりと見極められる、我が子の母になってきているのだと思いました。お母さんに、今あえて言いたいのです。子育ては、頑張りがいのある、自分の存在価値が分かってくる我が子と、その我が子の成長をひたすら願う母親が共に生きる生活なのです。「私は私でいい。人の真似をしなくても、人と合わせなくてもいい。我が子に合った育て方をそのまま突き進みましょう」。我が子に合った育て方が分からなくなったら、我が子をよく知っている先生たちが、こひつじ幼稚園には何人もいるではありませんか。一人で苦しまないことです。子育てを喜びに変えていきましょう。

さて園庭のピザ窯は、大雪の前にどうしてもピザ作りを成功させなければなりませんでした。子どもたちの声が園庭に響きます。「できたぞー」「成功だぞー」。思えば、二ヶ月がかりの活動でした。うまく焼けず、幾度となく組み立てをやり直したり、設計し直したり。でも、誰も諦める子はいませんでした。おいしいピザをムシャムシャ食べながら、「本当によくがんばったね」とねぎらうと、思いもかけない3歳児が、「俺、ほんと頑張った。ずっとだよ」と言いました。そうして、年中と年長児が、「そうだ、そうだ、一緒にがんばったなー」と言い合っています。私たち大人は、どれだけ尽力したか、何をしてくれたかで評価しがちですが、子どもたちは違います。「一緒にその時を過ごしたこと」なのです。だから、「一緒にいた。一緒に励まし合った。一緒にこの活動で、同じ空気を吸った」、そのことこそ大事だと、子どもに気づかされたのです。その子にとっては、その子はその子のままでよく、その子なりの頑張りがいのある活動になったのです。更に、その子の存在を周りが認めてくれています。そのことが、またその子に良い経験として重ねられていきます。

人間はみんな限られた命を与えられています。「私は私でいいの」と生きられたら、どんなに楽しいことでしょう。幼児期は、人生の中のほんのちょっぴりです。このちょぴりな時間に、そのような生き方を親子で刻めたなら、これからの人生をもっと強く生きられると、私は思うのです。子どもがよく言う言葉です。「チャンスは、今だ!」 みんなで2学期を最後まで、全力で、心豊かに、楽しく過ごしましょう。