春の味3〜たけのこご飯〜
「タケノコって言うんだよ。筍ご飯っておいしいよ!」
子どもたちが、玄関に置いてあるタケノコを、珍しそうに見ています。北海道には、太いタケノコは生えませんから、子どもたちは見たことがありません。食べたことのない子もいます。虫めがねで覗き、毛が生えてることを発見しました。触って、抱えて、匂いを嗅いで、毛をムシって、皮を剥いでみて、一緒に寝てみて、気付いたことを言い合っています。子どもたちの探究心は留まることを知りません。
タケノコご飯の日が決まり、友だちと準備をしました。
おいしくな~れ!おいしくな~れ!」おまじないの声が廊下に響きます。
昆布をいれたらおいしいよ。
細かく切ってみよう!紙より固いね。食べたら、しょっぱいね。なめていたら柔らかくなってきたよ。
子どもたちは、調理しながら、春の話で盛り上がり、あとは春のどんな食べ物を食べようかと言い合っていました。タケノコがどのように生えてくるのか、北海道のものには想像がつきません。でも、ひとつ分かったことは、毎年の夏祭りに行われる流しそうめん大会のあのタケであることを驚きと共に知りました。図鑑を見る目が、もっと深く、身近になったことでした。そんな話をしているうちに、幼稚園中に筍ご飯のおいしい香りが広がり始めました。
お弁当の他に、タケノコご飯を頂いて、お代わりの声があちらこちらで響きました。9合のお米はあっという間になくなりました。またいつ食べられる?来年までのお楽しみ!