たんぽぽ便り

 8月から駆け抜けた2学期が終わります。日々、幼稚園の教育にご協力いただきありがとうございます。沢山の失敗や経験から、沢山の成長を感じられる2学期となりました。ご家庭でも、お子さんの成長を感じてくださっていることを願います。

 先日の発表会では、安心の場であるたんぽぽ組から離れ、それぞれのやりたいチームに分かれ活動し、新しい仲間や教師のところで力を発揮していきました。
 あるチームでは、ゆり組の友だちが愛のないことをしてしまい、「キャプテンにはなれない」と言われてしまう事件がありました。そのチームでは、たんぽぽ組がキャプテンになり、沢山のアイデアと発言でチームを動かす傍ら、学級に戻ってくると、「ゆり組のその友だちの話」で持ち切りでした。「いじわるする人は仲間じゃないんだよ」「愛がないよね」と話している最中、たんぽぽ組でも同じようなことが起こりました。愛のないことを言ってしまったり、小さい子を仲間外れにしてしまったことを、仲間たちから指摘されました。明るかった心が、静まり、学級のみんながじっくりと自分事として受け止めることができた事件でした。
 コロナのことで休園になったとき、「幼稚園がお休みになっても、私たちは愛でつながっている仲間だから大丈夫」と言い合い、その中で本当に愛がつながっているのか確かめ合うために、愛つなげゲームをしました。(発表会で見ていただいたアレです)しかし、その事件が起こった日、愛つなげゲームは失敗しました。「やっぱり……」「愛がない人がいるからね……」口々に言いました。「愛がない仲間とは仲間じゃないの」「愛が戻ってきたらまた友だちに戻るの」と怒っている子、どうなってしまうのかオロオロする子、だまって見守っている子、様々でしたが、その仲間を通して、学級全体が愛について考え合う時間となったのです。
 愛だね、愛がないね、と沢山言葉で言ってきましたが、愛とはなんなのか、ということを2学期では深く感じることができました。最初は、食べることを通して他学級に美味しいものを分け合ったり、実際に手助けをすることで、愛を分け合うと言い合ってきましたが、2学期の後半になると、「愛でつながっている」という、目に見えない部分のことも感じ合うことができるようになっていきました。その愛をどう使っていくのか、3学期に育てていきたいと考えています。
 失敗してしまった仲間も、心を切り替えて生活し、またまた愛つなげゲームで本当に愛が戻ってきて、その愛で私たちがつながっているのか実験しました。結果は大成功し、やっぱり私たちはつながっているのだと再確認することができました。学級の仲間意識が、深まり強くつながった瞬間でした。

クリスマスではゆり組のいない、うたのチームの中で、キャプテンとして力を100%出していきました。生活発表会の経験から、クリスマス会は本当に自分たちがキャプテンとして頑張るのだ、という強い意気込みがありました。うたキャプテンと呼び、つぼみを引っ張っていくリーダーやキャプテンになり、クリスマスのページェントをお祝いすることができました。
 
 2学期も保護者の皆様のたくさんのご理解、ご協力によってたくさんの経験を重ねることができました。ありがとうございました。3学期も様々な経験の中で、愛について感じ合い、優しい表現を学ばせ、自分が大切な仲間の一人であることを感じられるよう、精一杯支えていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

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