五目豆を食べた日のこと(たんぽぽ組)

 一学期、夏の初めに枝豆の種を撒きました。その枝豆が、沢山実り、そして枯れました。
「枝豆が茶色になっちゃった」「全然お水あげてなかった⋯」子どもたちは葉っぱがパリパリになった、枝豆を見てがっかりしました。『生きてるってどういうこと?』という絵本で、茶色くて茎や葉っぱがパリパリになって、手で握ったら粉々になってしまう植物は、死んでしまった植物だと、知ったばかりでした。「枝豆が死んじゃったから、もう食べられない」「きっともう美味しくないと思う」子どもたちは口々に言いました。本当に美味しくない感じか、実際に見てみようと、茶色く乾いた枝豆を開きました。中からは、子どもたちが知っているような緑色の枝豆は出てきませんでした。白っぽくて、とっても固くて小さい枝豆(大豆)が出てきました。「全然美味しくなさそう」と不味い顔をする子や、「変なにおいがする」と眉間にしわを寄せる子もいました。しかし、不味そうな枝豆と、夏の初めに撒いた種はそっくりでした。
私は、この”さや”に入っているのは、新しい次の種、命であることを伝えました。私たちが、水やりを忘れても、雨を降らせてくださる神様のおかげで、次の命に続いたんだ、という話から、―学期に食べたフキを思い出しました。あのフキは、誰も水をあげませんでした。でも自分たちの背と同じくらい大きく育っていました。あのフキも、神様が育ててくださったんだ、と感謝しました。ところで、みんなが美味しくなさそう、と言ったこの枝豆の命は、「大豆」といって実は食べられるんだよ伝えました。栄先生から、これは固いけれど柔らかくしたら食べられる、と聞いた子もいました。すぐ、子どもたちは、食べたい!と盛り上がりました。五目豆をすることになり、硬い乾燥シイタケを水でもどしたら、柔らかく食べられるシイタケになりました。大豆も同じように、水でもどしましたら、大きく柔らかくなりました。炊飯器に材料を入れ、たんぽぽ組のみんなで味付けを決めて、炊飯のスイッチを入れました。幼稚園中がいい匂いに包まれ、みんながたんぽぽ組を覗きにきました。「大豆」を通して、「神様がくださった命のこと」や、「神様のおかげで美味しいことができる」、「神様にあふれるばかり感謝する」、ということを気付き合った週でした。

この中に何か入っているよ
これが命なんだ
そのままでは美味しくない…

スイッチオン!

感謝していただきます!
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